“創造力×技術”で世界を魅了するグローバル企業の今

1｜会社概要・沿革

ソニーグループ株式会社は、1946年に井深大氏と盛田昭夫氏によって創業された日本発の総合エンタテインメント＆テクノロジー企業です。
本社は東京都港区高輪（「ソニーシティ」）にあり、2024年3月末時点で連結従業員数は113,000人以上。
グループは、エレクトロニクス、ゲーム＆ネットワークサービス、音楽、映像、イメージング＆センサーといった幅広い事業を展開し、2021年には持株会社体制に移行しました。
同社のミッションは「Fill the world with emotion, through the power of creativity and technology.」という言葉に象徴され、技術と創造性を通じて“感動”を世界中に届けることを掲げています。

2｜主な事業内容とブランド戦略

ソニーグループは、複数の成長ドメインで展開しており、それぞれが高いブランド力と技術力を有しています。以下、主要な事業セグメントと特徴を整理します。

▶ ゲーム＆ネットワークサービス（G&NS）

代表的なブランドに PlayStation があり、コンソール機器・ゲームソフト・ネットワークサービスをグローバルに展開。世界中に熱狂的なファンを持つ分野です。

▶ 音楽・映像エンタテインメント

音楽レーベル（Sony Music Group）や映画・アニメ制作（Sony Pictures Entertainment）など、クリエイティブコンテンツを軸としたビジネスを拡大中。2025年1Qには音楽収益が25億ドル超となるなど、成長基盤が強化されています。

▶ イメージング＆センシング・技術

世界シェアトップ級を誇るイメージセンサーや、カメラ・モジュール技術を核とし、自動運転・スマートフォン・産業用途まで用途が広がっています。

▶ エレクトロニクス・ハードウェア

テレビ（ブランド：BRAVIA）やオーディオ機器など、ソニーならではのデザイン・音質・映像体験を提供。ハードウェアとソフトウェアを融合する「ものづくり＋体験価値」のモデルが特徴的です。

3｜強みと差別化ポイント

技術×創造のクロスドメイン
　ソニーの強みは「技術開発（例えばイメージングセンサー）」「エンタテインメントコンテンツ（映画・ゲーム）」「ハードウェア体験（テレビ・オーディオ）」という複数軸を持っていることにあります。これにより、他社には難しい“技術＋体験設計”を自社内で統合できます。
グローバルブランド力
　世界150か国以上で展開し、PlayStationやSony Music、Alphaカメラなど世界中に認知されたブランドを有。これにより新市場参入・クロスボーダー展開がスムーズです。
将来技術・成長領域への先行投資
　イメージセンサーの進化、VR/AR、EV（自動車）関連、コンテンツプラットフォームなど、次世代の事業機会を意識した投資と開発を継続しており、変化の早いテクノロジー領域での対応力があります。

4｜成長機会と注目ポイント

コンテンツ×プラットフォーム戦略
　ゲーム・映画・音楽という分野を持つソニーは、コンテンツをプラットフォーム化し、サブスクリプション・ライブ・メタバースといった次世代体験を拡張することができます。2024–25年の通期で利益が過去最高に達したこともその裏付けです。
イメージング・センシングが生む産業変革
　スマートフォンカメラや自動運転におけるセンシング技術でリードしており、将来的には自動車産業・医療・産業機械など多分野への波及が期待されます。
ESG・サステナビリティの視点
　ソニーは「創造的価値の持続的創出」を重視し、事業ポートフォリオの強化だけでなく環境・社会貢献の観点も強めています。コンテンツを通じた多様性・文化発信も戦略の一部です。